簡単に研究と勉強の違いをまとめてみた。
大学院生活も残すところあと5ヶ月。
今日は研究と勉強の進め方の違いについて少しだけまとめてみたいと思います。
まずは勉強なんですが、これはみなさんよくご存知のことと思います。
その分野について体系的によくまとまった教科書というものが存在するため、それを読んだり、
実際に実験装置に触れながら装置の扱い方を覚えたりしながら、知識を増やしていくことです。
完全にインプット重視の性質を持っていて、
アウトプットすべきときは試験の時のみで、答えはすべて教科書に載っていることです。
次に研究です。
まずこれの目的を確認したいと思います。
研究の目的は、成果を出すことです。
成果とは理学であれば、新しい知見が得られることですし、
工学であればさらに、”実用化につながるようなもので”という制約がつきます。
このような目的を達成するためには、自分の頭で考え、新しいもの(考え)を生み出さなければなりません。
よって、実験の結果を解釈するために、教科書をみればすべてわかる、などということは全く通用しないのです。(ここが学生実験(勉強)と研究の違いです。)
研究の場合、インプットは論文から(教科書からの知識が通用するようなデータは研究ではほぼありません)行い、その内容一つ一つに対しても自分の頭で思考しながら、頭の中に入れておきます。
そうすることによって、アウトプットとして実際に実験から得られたデータに解釈をつける際、
それらの知識を参考にしながら新たな解釈を付けられるようになっていきます。
以上、簡単な研究と勉強の違い、まとめでした。
研究家は明暗の境に立っていなければならぬ。明のみにたてば開拓の余地なく、 暗のみにおれば五里霧中に彷徨する。
「古武名言録より」