- 本のメモ - 「複雑ネットワーク」とはな何か
「複雑ネットワーク」とは何か―複雑な関係を読み解く新しいアプローチ (ブルーバックス)
- 作者: 増田直紀,今野紀雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/02/21
- メディア: 新書
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さらに複雑ネットワークに関連するいくつかの大きなトッピクスについて簡単に紹介しているものである。
目次としては下記のよう。
第一章 ネットワークのはじまり
第2章 ネットワークの格子模様
第3章 ネットワークの距離
第4章 世界はせまい !?
第5章 世界は不平等 !?
第6章 伝染病から身を守る
第7章 通信ネットワーク
第8章 生命を支える
第9章 ビジネスを生き抜く
いくつかピックアップしておく。
ベーコン数
映画俳優ケビン・ベーコンと共演関係にある人とを鎖で結びつけたとき、ベーコンに行き着くまでの俳優の人数をベーコン数という。
「世界がもし100人の村だったら」
これは、地球の人口を 100 人と思ったときの有名な統計の話。
しかし、不平等の良し悪しを語ることがベキ則そのものの役割ではないし、全ての量がベキ則に従うわけではない。
身長や車のスピードはつりがね型の分布に従う。多くの車が時速 50 km でゆっくり走る一般道路で、時速 200 km, 400 km の車が多くはないが存在することになってしまうからだ。
ネットワークの傾向
ホモフィリー
性質の近い者同士がくっつきやすいこと。内輪付き合いの原理。クラスター性を高める主因。
実世界のネットワーク、特に人間社会でも、何らかの意味で似たもの同士でくっつきたがる。
年齢、収入、職業、学歴、趣味、性別など。ヘテロフィリー
性質の異なる人が結びつきやすいという性質。
自分と世界観や環境が異なる他人と交流すれば、新しい情報や価値観に接することができる。
人間の好奇心で、社会ネットワークの平均距離を小さくするのに一役買っている。
以上。