- 本のメモ - facebook 世界最大の SNS でビル・ゲイツに迫る男

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facebook がローンチされ、一気に盛り上がるところまでを描いたお話である。
ストーリーは基本ナレーションの立ち位置で展開されているが、("マークの親友で facebook 創業時に資金を提供した" という肩書きの)エドゥアルド・サヴェリンの感情のみがフォーカスされているため、エドゥアルドの日記のようになっている。

facebook がどのような経緯でローンチされたか、その時の人間関係はどのようであったかなど、リアルなスタートアップの状況が描かれており、非常に刺激的であった。

以下、面白かったところを引用しておく。

「ハーバードコネクション」と名付けられた彼らのプロジェクトは、ハバードの学生のキャンパスライフを大きく変えるウェブサイトを立ち上げるプロジェクトだった。
イデアの核心は非常にシンプルなものだ。要するに学生同士の「人付き合い」をコンピュータ上でできるようにしてしまおう、ということである。そのサイトがあれば、タイラーやキャメロンのように、ボートと食事と睡眠だけで日々を過ごしているような学生も、女の子と知り合うことができる。
これまでなら、キャンパス内をうろうろ歩きまわるなどして、無駄な時間と労力を費やす必要があったのに、その必要がなくなる。

実際のところ、このようなニーズはどこの大学生でも変わらない。
コンピュータの人間社会への浸透性は、このようなニーズに対してまだまだ進歩の余地があるのだと感じた。

ハッカーの信条:「壁があれば、それを倒す方法、または乗り越える方法を探す」「柵があれば破って進む」
情報は共有されるためにある
画像は見られるためにある

こういう欲求というのは技術の進化のためには必要不可欠であると感じた。
このような欲求が存在しなくなるとセキュリティーという概念がなくなり、人々の情報に対する欲求がなくなってしまうから。

以上。