もう2桁x2桁の掛け算はこわくない! - 本のメモ - 計算力を強くする

計算力を強くする―状況判断力と決断力を磨くために (ブルーバックス)

計算力を強くする―状況判断力と決断力を磨くために (ブルーバックス)

本書は、日常私達がどうしても求められるような計算、掛け算、割り算、足し算、引き算を少しでも素早く正確に解けるようになるためのコツを提案してくれる。
そして特徴的なのは、この本が掛け算から始まってることだ。すべての計算の基礎を掛け算とし、足し算などはこれの応用と捉える。
理由は簡単、足し算は愚直にコツなどほとんどなく、愚直に足すしか方法がないからだ。

計算を素早く正確に解くために必要なものは「暗記力」と「計算視力」である。
暗記力とは、かけ算九九をはじめ、11 x 11, 12 x 12などといった頻出計算の答えをいかに多く暗記しているかどうか、
計算視力とは例えば15 x 16 = 15 x (2 x 8) = 30 x 8 = 240 などという変形をすぐさま出来るかどうかということで、
基本的にはこれらを高めることで計算力を強くできる。

コツの中でちょっと面白かったものを一つ引用しておく。

まずは、普通のユークリッドの互除法
221/299
この分数を約分しようと思っても、299と221の公約数はなかなか思いつきません。こんなときユークリッドの互除法が役立ちます。
299 ÷ 221 = 1 ... 78
221 ÷ 78 = 2 ... 65
78 ÷ 65 = 11 ... 13
65 ÷ 13 = 5 ... 0

最大公約数:13

次に、ユークリッドの”新”互除法。
299 ÷ 221 = 1 ... 78
この78が何x何か見ぬく。
13 x 6 = 78だ!
じゃあ、299は13の倍数?それとも6の倍数?よく見ると、
299 = 260 + 39
260も39も13の倍数だから、最大公約数は13!
よって、
221/299 = 17/23
と結論。